医療費19億円節約と試算 広島県、大規模PCRで
広島県の湯崎英彦(ゆざき・ひでひこ)知事は29日、広島市中心部4区の全住民と就業者合わせて最大80万人を対象とする新型コロナウイルスの無料PCR検査について、実施すれば死者や重症者の発生が減り、結果として11億~19億円の医療費を節約できるとの試算を発表した。
検査は原則として無症状者や軽症者が対象で、任意。県は実際に検査を受けるのは約28万人と想定している。これまでの市内の陽性率などを参考に、最大3900人の感染者が新たに判明すると推定。30~50人の死者と50~80人の重症者、110~190人の中等症者の発生を予防できると見積もった。
複数の検体を同時検査する「プール方式」を利用し、2月中旬から数週間で終わらせたい考え。予算は10億3800万円と見込み、国の地方創生臨時交付金を充てる。
広島市内の新規感染者数は減少傾向にあり、専門家や県議会から大規模検査を疑問視する声も上がる。湯崎氏は記者会見で「市中感染は継続している」と反論。「早めに感染拡大の芽を摘み取ることで、経済的な損失を最小限に抑えることができる」と強調した。